Japanese Bow

2014

Film Installation
04min 10sec

Found in Translation (Workshop and Exhibition curated by Japan Creative Association)
@ 在英国日本国大使館 the Embassy of Japan in the UK 

東京オリンピックの2020年開催決定を受けて、日本文化の見直し・発信を意図した在英日本国大使館での企画展「Found in Translation」。それに伴い、イギリスで教育を受けた約20名の日本人が招集された。ワークショップでは日本国外からみた日本について議論され、習慣・サービス・物質文化など、様々な角度からアプローチした作品が制作された。 

私達は差異として「礼」に焦点を絞った。身体によって表現される非言語的コミュニケーションは、社会に属する個人に深く根ざす行動様式として、世界の様々な文化圏で実践されている。座礼・立礼など、腰を曲げ、頭を下げる礼法は、東アジアの中でも日本や朝鮮半島で顕著にみられる。 

「お辞儀」に込められた感情は、誠意・敬意・挨拶・感謝・懇願・謝罪など多岐にわたる。他者との関係性において、その身体行為は信念・欲求・不満のような心の状態を媒介するものとして作用し、当人さえ意識せずに自己の態度を表象する。表象媒介として心と世界を結びつけ、人間の内部を空間に反映する行為である「礼」は、自己が信じる内在的な個人規範の実践であり、社会が期待する暗黙的かつ外在的な慣習でもある。 

この作品では、意識的にせよ無意識的にせよ日本人が日常で実践する行動規範の体系を考察した。

Contributors:
Sarah Midori Perry
Akihiro Yamaguchi
Tsukasa Tanimoto
Tomohiro Tsushi